授業のテーマと目標 テーマは次の2つである。
- 「生命」とは何かを知ること
- 生命現象を理解し、その知を基に人間自身、あるいは社会現象を、「生命」の視点から見つめられるようにすること
地球上に存在するあらゆる生命は、細胞という最小構成単位を持つ。
そして人間もまた、他の全ての生命と同じように、細胞をもつ仲間である。
よって人間自身を、そして人間が作り出す社会現象を理解する上で、生命の基本単位である細胞を知らずに理解するのはナンセンスだと私は考える。
このように書くと、違和感を持つ人もいるかも知れない。
なぜ、生命や細胞を学ぶことが、人間自身や社会現象を理解することにつながるのか、と。
生命科学と人間社会が結びつくなどありえない、そう考えるかも知れない。
生命科学者、あるいは少しでも生命を学んだことのある人間の多くは、社会に起きている現象を、生命現象と例えて考える。
そう、生命、細胞の中に、社会現象を理解する上でのキーワードがたくさん隠されているのだ。
たとえば適者生存の原理もそう。
実は、生命現象には「強いものだけが生き残る」ことはありえない。
それがなぜか、生命現象を知ればちゃんと理解できる。
このような点を意識して、生命科学の授業を展開していきたい。
目標は以下の2つとしたい
- 「細胞」「増殖」「遺伝」の三つのキーワードを基に、生命を理解する
- 生命の知から、現代社会に生きる私たちが何を活かすことができるかを考える