講義情報
講義名: 比較教育制度論①(K3AB、K3C①~④・心理)
教員: 越川 葉子
単位: 2
学部:
カテゴリ:
開講情報
キャンパス:
開講時期:秋学期
開講学年:
昼夜区分:
曜日・時限:金曜 4時限
科目番号(科目ナンバリング)
XCKF218A
授業のテーマと目標
テーマ
本講義では、教育制度を軸として、教育と社会・文化との関わりを分析的に考えることをテーマにする。制度は人間が作った仕組みであると同時に、作り手であったはずの人の心理や行動に多大な影響を与えている。しかし、多くの場合はその影響力の大きさに気が付いていない。本講義では、現行の教育制度を踏まえて、現在の学校ががどのような課題に直面しているかを確認する。そのうえで、どのようにすれば日本の学校教育を良いものにしていけるのか、そのためには何ができるかを教育制度の視点から考えていく。

目標
(1)教育制度がどのような影響力を発揮しているのかを具体的に説明できるようになる。
(2)現在の教育制度がどのような歴史的経緯でできたのかを説明できるようになる。
(3)教育制度は教育の理念を実現するための手段であることを理解する。
(4)現在の教育制度をどのように改善すればよいかを比較の観点を交えて説明できるようになる。
(5)指定した学士力を修得する。

卒業・学位授与方針(ディプロマポリシー(DP))との関係
DP-CP1-専門的知識と技能を身につけること
DP-CP3-資格に適う力を身につけること
DP-C1-教養的知識・技能を身につけること
DP-C2-教育・保育・福祉等に関する職能を身につけること
身につけるべき学士力

A-9:文化・社会と自然に関する知識を理解できる。
A-2:意見や立場の違いを理解し、受け入れることができる。
C-5:問題を発見し、必要な情報を収集・分析・整理し、解決できる。
K-39: 多様な情報を収集し、分析できる。 
K-42:場面での環境を把握し、場面に求められる環境を作り出せる。

授業の内容と計画

現代日本の教育実践・教育問題について、歴史的・国際的比較を通して、社会における学校や教職員の役割、生徒指導体制、学校の管理・運営体制などについて理解を深める。 

第1回 学校教育の制度論とは (オリエンテーションも含む。)
第2回 就学の権利と義務とその諸課題1
第3回 就学の権利と義務とその諸課題2

第4回 就学の権利と義務とその諸課題3
第5回 学校教育制度の歴史的検討1
第6回 
学校教育制度の歴史的検討2

第7回 
現代日本の教育問題と制度1
第8回 現代日本の教育問題と制度2
第9回 現代日本の教育問題と制度3
第10回 現代日本の教育問題と制度4

第11回 進路指導に関する制度論1
第12回 進路指導に関する制度論2
第13 回 教育改革の制度論1 
14 回 教育改革の制度論 2

授業の進行状況や社会情勢によって、扱う内容や進度、順番等を変更する場合がある。

事前学習・事後学習
・事前学習:講義中に予告するテーマを念頭に、自らの関心にもとづいて、関連する議論を調べてまとめる事前学習を行なった上で、講義に臨むこと(2時間)。
・事後学習:前回講義の内容を踏まえて、配布資料や紹介した文献を参考にしながら、自分なりに論点と考えを整理すること(2時間30分)。
アクティブラーニングの実施
講義中には、授業者との質疑応答を行う。またコメントペーパーを活用して履修生の関心や考えを共有し、講義に活用することを目指す。
ICTの活用
映像資料を活用し、教育制度に関する様々なテーマを具体的にイメージすることが可能となるように工夫する。
成績評価方法と基準
・平常点(40%)、授業内テスト(60%)を総合して評価する。

・成績評価基準
S:到達目標を完全に達成している
A:到達目標をほぼ完全に達成している
B:到達目標を十分に達成している
C:到達目標を達成している
E/F:到達目標を達成していない
試験・課題に対するフィードバック方法
・提出されたコメントペーパーについて、紹介したいものを次の授業で取り上げます。
学生へのメッセージ
・日本の教育のありようについて、各国の教育制度との比較の視点から考察することで、より望ましい公教育制度のあり方を探究していきましょう。社会学的なパースペクティブから、具体的なテーマを取り上げて議論していく予定です。
・毎授業のコメントペーパーは授業内容を振り返り、学んだ内容を応用する貴重な機会です。コメントペーパーの書き方と注意点は初回に説明します。

※遅刻について
・3回遅刻で1回欠席とカウントします。
・チャイムが鳴ってから 20 分以上の遅刻は原則として欠席扱いとなります。
オフィスアワー
各回講義後に、質問に対応します。
教科書・参考書
講義の進行にあわせて、プリント等の資料を配布します。

参考書
川口洋誉・古里貴士・中山弘之,2020年,『未来を創る教育制度論(新版)』北樹出版。