講義情報
講義名: 子ども音楽(K2C)
教員: 竹内 貞一
単位: 2
学部:
カテゴリ:
開講情報
キャンパス:
開講時期:春学期
開講学年:
昼夜区分:
曜日・時限:金曜 2時限
科目番号(科目ナンバリング)
XCKC212A
授業のテーマと目標
テーマ
子どもの音楽教育に必要な基礎的音楽知識について学ぶ。また音楽が育ちに対して持つ意味・役割や与える影響について、主に、音楽教育学およびこどもの身体的・認知的・情意的発達の視点を基に探求する。毎回、学生が自ら主体的に取り組み、ディスカッションの機会を設け、いくつかの楽曲・活動について模擬授業的に実践し、互いに評価しあう。講義、模擬授業、ディスカッションを通して、こどもの音楽教育について多角的に理解を深める。
目標
この授業の具体的目標は、下記の各点である。1)音楽の基礎知識を習得する、2)発達段階に即した音楽アプローチのあり方を理解する、3)子どもの音楽的行動の意味を理解する、4)子どもの音楽的表現の重要性を理解する、5)模擬実践を通して、子どもの音楽活動の実際について習得する。
卒業・学位授与方針(ディプロマポリシー(DP))との関係
DP-CP1 専門的知識技能を身につけること。
DP-CP3 資格に適う力を身につけること。
DP-C2 教育・保育・福祉等に関する職能を身につけること。
DP-C3 専門的知識・技能を利活用できる就業力を身につけること。
身につけるべき学士力
C-6:獲得した知識・技能を総合的に活用し、課題に適用し、解決できる。
D-9:情報や知識を多角的・論理的に分析し、表現できる。
J-31:子どもの行動に対して、すばやく応じることができる。
J-34:月案・週案・保育教育指導案等の計画に基づいた実践ができる。
K-41:子どもの成長・発達に対して適正な評価が行える。
授業の内容と計画
第1回
ガイダンス、子どもにとっての音楽とは何か
第2回
子どものための音楽活動について(模擬実践の準備)
第3回
子どもの育ちと音楽−1(音楽と子ども)、模擬実践1(伝承あそび)
第4回
子どもの育ちと音楽−2(発生と音環境)、模擬実践2(音探し・音楽探し)
第5回
子どもの育ちと音楽−3(乳幼児の音反応)、模擬実践3(リズムと音色)
第6回
子どもの育ちと音楽−4(幼児の音楽的行動と発達)、模擬実践4(リズムと運動)
第7回
子どもの育ちと音楽-5(学齢期の音楽環境と教育の影響)、模擬実践5(声を合わせて)
第8回
子どもの音楽表現−1(イメージと表現)、模擬実践6(リトミック)
第9回
子どもの音楽表現−2(情動表出としての音楽)、模擬実践7(楽器に親しむ)
第10回
子どもの音楽表現−3(音・音楽コミュニケーション)、模擬実践8(即興・合奏)
第11回
特別なニーズのある子どものための音楽、模擬実践9(歌唱活動の楽しみ)
第12回
幼稚園教育要領・保育所保育指針・認定こども園教育・保育要領と音楽、模擬実践10(総合的な音楽表現)
第13回
模擬実践の総括、子どもが音楽活動を行うための環境
第14回
子どもと音楽の関係を巡る実践・研究の現状と展望、まとめ

定期試験:実施しない

※授業の進行によっては、変更する場合がありうる。
事前学習・事後学習
事前学習(3時間)
事後学習(1.5時間)
各回のテーマについては、それぞれ事前学習を済ませてから出席することが必要。特に、模擬実践では、教材研究、実践の準備、練習が十分な状況でなければ、成果は得られない。グループごとに事前学習をすることになる。
また、実践後は、自分たちの活動を振り返り、反省(成果と課題)をまとめたレポートを提出してもらうことになる。
これらを通して事前・事後の学習を求める。
アクティブラーニングの実施
模擬実践、ディスカッションは、主にグループ単位でのアクティブ・ラーニングになる。自ら主体的に、模擬実践に関わり、ディスカッションを通して、技術・知識・態度を形成することを求める。
ICTの活用
課題提示、振り返りシートの共有などはすべて、CoLSを通して行う。スマートフォンでも閲覧はできるが、表示領域ではPCが有利となる。様々な資料はPCでの閲覧を前提に作成している。
SDGsに係る科目
目標4「質の高い教育をみんなに」
ターゲット4.1「2030年までに、すべての子どもが男女の区別なく、適切かつ効果的な学習成果をもたらす、無償かつ公正で質の高い初等教育及び中等教育を修了できるようにする。」
ターゲット4.2「2030年までに、すべての子どもが男女の区別なく、質の高い乳幼児の発達支援、ケア及び就学前教育にアクセスすることにより、初等教育を受ける準備が整うようにする。」
内容:この講義では、「幼児、児童及び生徒の心身の発達及び学習の過程について、基礎的な知識を身につけ、各発達段階を踏まえた子どもの音楽的な表現の理解および支援するための方法を身につけること」を到達目標とする。
成績評価方法と基準
<評価基準>
S:到達目標を完全に達成している。
A:到達目標をほぼ完全に達成している。
B:到達目標を十分に達成している。
C:到達目標を達成している。
E・F:到達目標を達成していない。
本講義の目標を通して、子どもと音楽の関係について知識・技術の習得状況を評価する。授業参加度(学習への積極性・ディスカッションへの貢献・受講態度等を含む)35%、模擬実践の準備状況・到達度・探求姿勢35%、期末レポート課題の内容と到達度30%。
試験・課題に対するフィードバック方法
模擬実践担当者グループから提出された指導案について教員よりコメントを記入するなどして,履修者全体で共有する。
模擬実践に対しては,直後にフィードバックコメントを返し,解説を行う。
学生へのメッセージ
  • 本授業にあっては、遅刻・早退2回は欠席1回分と換算する。通勤時間帯の混雑など,大学隣接の鉄道線区は恒常的に遅延が発生している状況であり,それを考慮の上で授業出席に遺漏なきを求める。したがって,鉄道会社による遅延時間表記が20分以下の遅延証は,遅刻理由として認めない。また,20分以上の鉄道遅延により,やむを得ず遅刻する場合には,必ずEM室の担当CAへ遅延による遅刻の旨,授業前に申し出ていなければならない。
  • 欠席数が3回相当を超えた場合には,レポート、授業参加度、グループ発表等の成績によらず,事実上,単位修得が困難な状況となることに注意が必要である。
  • 本講義においては、将来出会う子ども達のために誠実な学習姿勢であることを第一とする。成績のために学ぶのではなく、子ども達のために自分自身をよりよい存在にするための学びと考えて取り組むことを期待する。
  • 当科目は、子どもと音楽の関係、音楽によるこどもへの実践的アプローチ方法を学ぶ科目であるため、個人の音楽実技(ピアノ・歌唱)面についてスキルアップを保証できない。「音楽実技ⅠA・ⅠB」までに習得している音楽的知識・技能、および同学期に開講される「音楽実技ⅡA」で習得している音楽的知識・技能が備わっていることを前提に、音楽教材の分析を行い、その取り扱いを研究し、模擬実践を行うことになる。この基礎力が備わっていない場合は、当然、教材研究・実践の場面で極めて困難になる。特に実技に不安がある場合は、音楽実技ⅠA〜ⅡAまでを履修することが望ましい。
  • なお当科目履修の時点で「音楽実技ⅠA・ⅠB」までの履修が完了していない者については、当科目の目的達成に必要な最低限の知識・技能があるかどうか、別に実技チェック等(実技試験形式)を行うことがある。
この授業において、クラス間の履修者数が大きく異なることを避けるため、再履修者には履修時限の調整を指示することがある。下記の各点に留意すること。
再履修者の履修時限調整を指示する場合の理由
(1)安全に活動するための床面積確保の必要性(2)音楽室に整備している楽器等の数による制約(3)グループ活動の充実など,学習の質保証のため。
再履修者の履修枠決定に際しては,下記(ア)〜(イ)の各点を勘案して配分を行う。
(ア)再履修者数の偏在による学習体験の差異をなくす(イ)初履修者と再履修者の比率を可能な限り均等にする。
初回授業は,すでに決定された履修枠でスタートする。再履修を希望する者は、あらかじめ授業担当者に確認すること。

※この授業は「音楽実技ⅡA」科目と相互関係にあるので、同時に履修することを推奨する。
オフィスアワー
初回の授業でお知らせする。
教科書・参考書
教科書:特に指定しない。適宜プリントを配布する。
参考書:下記の指針・要領の関連箇所は随時参照する。・幼稚園教育要領(平成29年3月告示)・幼保連携型認定こども園教育・保育要領(平成29年3月告示)・保育所保育指針(平成29年3月告示)