講義情報
講義名: 心理学研究法(心理)
教員: 横地 早和子
単位: 2
学部:
カテゴリ:
開講情報
キャンパス:
開講時期:秋学期
開講学年:
昼夜区分:
曜日・時限:金曜 2時限
科目番号(科目ナンバリング)
XDIB107A
授業のテーマと目標
テーマ
この授業は、心理学研究に関する一連の科目群を受講するにあたっての入門編であり、心理学研究の方法について広く学ぶことを目的としている。講義ではまず、心理学における実証的研究法(量的研究及び質的研究)とデータを用いた実証的な思考方法の基礎となる一般的な心理学研究法を論じる。具体的には研究テーマの発見、文献の収集、仮説の構築、データの測定、分析、分析結果の解釈、考察と次の研究への展開という心理学研究の流れを確実に学習してもらう。
目標
(1)心理学研究の諸技法について学び、実際の心理学研究を概観することで、心理学の実証的な研究法を理解する
(2)心理学研究に対する理解力を養うと同時に、研究における倫理も学び、次年度以降に習得する実験科目や最終年度に取り組む卒業研究への基礎知識を獲得する
(3)獲得した知識・技能を総合的に活用し、課題に適用し、解決できる
初年次教育に係る科目
心理学における研究を実施するために用いられる各種の研究方法の基礎的知識および手法を身に付けるための初年次教育を行う。
卒業・学位授与方針(ディプロマポリシー(DP))との関係
DP-CP1:専門的知識と技能を身につけること
DP-CP2:研究する力を身につけること
DP-P1:教養的知識・技能を身につけること
DP-P2:心理学に関する専門的知識と技能を身につけること
身につけるべき学士力
C-6:獲得した知識・技能を総合的に活用し、課題に適用し、解決できる。
C-7:情報を構造化し、分析・評価・統合し、倫理的に活用できる。
H-21:統計的なデータを読み取り、科学的根拠を用いて説明できる。
H-24:心理学的な枠組みで人間の心の働きを理解できる。
授業の内容と計画
第1回
オリエンテーション・心理学の研究とは1(1章 科学と実証)
第2回
心理学の研究とは2(2章 実験と観察)
第3回
実験的研究1(3章実証の手続き)
第4回
実験的研究2(4章独立変数の操作)
第5回
実験的研究3(5章従属変数の測定)
第6回
実験的研究4(6章剰余変数の統制)
第7回
実験的研究5(7章さまざまな実験法)
第8回
心理学に特有な問題(9・15章)
第9回
観察的研究1−調査法(10章)
第10回
観察的研究2−観察法(11章)
第11回
観察的研究3−検査法(12章)
第12回
観察的研究3−面接法(13章)
第13回
研究の実施・結果の解釈(14章)
第14回
研究報告(17章)

定期試験:実施しない

※授業の進行によっては、変更する場合がありうる。
事前学習・事後学習
授業時間以外に課題等の準備など、授業以外の学修時間が必要となる。こうした授業に必要な予習や準備、課題への取り組みは、授業以外の学修時間として単位に含まれているため、各自しっかりと取り組むこと。

各授業とも、授業以外に以下の事前・事後学習が必要である。(目安の時間数)
事前学習:次回授業で扱う範囲について教科書をあらかじめ読み、必要に応じて関連事項について調べておく。(2 時間×14回)
事後学習:授業内容を振り返り、ノートにまとめる。レポート課題を課す場合はレポートを作成する (2 時間 30 分×14回)
アクティブラーニングの実施
授業では各種研究方法の実習を行う。具体的には、質問票を作成したり、観察を実施したり、実験計画を立ててデータの収集を行ったりする。各研究方法の実習に関する課題には、主体的に取り組むことを必要とする。
ICTの活用
学習対象への理解を深めるために、適宜、ICTを用いて授業を行う。また、授業や実習に必要な資料配布は適宜ICTを用いて行うとともに、グループによる質問票の作成や観察の実施、データ集計等もICTを用いて行う。また、毎回授業内容の理解の確認のために、コルズを用いたアンケート形式の確認テスト等を実施する。
実務経験を生かした授業の実施
実務経験:特になし
成績評価方法と基準
授業で設けた目標に到達し、身につけるべき学士力を修得したとみなした場合に単位を認定する。評価に際しては、授業への参加と課題(50%)、レポート課題(50%)を総合的に評価する。なお、授業内容理解の確認のために実施するアンケート形式のテスト成績を授業への参加と課題の評価に含めるとともに、実習課題への取り組み状況ならびに議論の様態は、部分的にルーブリック評価を用いるので、その評価の観点を念頭におき授業に参加すること。

<評価基準>
S:到達目標を完全に達成している
A:到達目標をほぼ完全に達成している
B:到達目標を十分に達成している
C:到達目標を達成している
E・F:到達目標を達成していない
<評価方法>
基準に達しているか否かは以下の方法で判断する。
授業への参加と課題(50%)、レポート課題(50%))
試験・課題に対するフィードバック方法
提出された課題については適宜フィードバックを行います。 授業時に口頭でおこなう場合もあればCoLSによって行う場合もあります。
学生へのメッセージ
・20分以上の遅刻は欠席扱いとし、20分以内の遅刻であっても欠席扱いする場合がある。 ・授業に必要な予習や準備、課題への取り組みは、授業以外の学修時間として単位に含まれているため、各自しっかりと取り組むこと。
オフィスアワー
初回授業時にアナウンスする。
教科書・参考書
教科書:『心理学研究法:心を見つめる科学のまなざし』高野陽太郎・岡隆(編)(2004)有斐閣アルマ
参考書:『心理学研究法入門』南風原朝和・市川伸一・下山晴彦(編)(2003)放送大学教育振興会・『論文の教室:レポートから卒論まで』戸田山和久(2002)NHKブックス