講義情報
講義名: 特別活動の指導法(モチベ)
教員: 金塚 基
単位: 2
学部:
カテゴリ:
開講情報
キャンパス:
開講時期:秋学期
開講学年:
昼夜区分:
曜日・時限:金曜 1時限
科目番号(科目ナンバリング)
XEOD212A
授業のテーマと目標
テーマ
学校における様々な集団での活動は、教師と生徒、生徒と生徒の人間的なふれ合いを通して、望ましい集団、よりよい人間関係を構築することを目的とする。特別活動は、その集団活動を基本としていることを理解し、その意義と具体的な指導法を考察していく。また、特別活動は「なすことによって学ぶ」を基本とする。したがって、授業においても、集団としての活動(討論・グループプレゼンテーション・事例分析会等)を実施したいが、今期においては困難が伴う。そこで、課題等を通じてテーマによっては疑似体験的な工夫を行い、「なすこと」につながるようにする。
目標
・自らの学校経験を想起し、想像力を発揮して出身校等の学級活動の在り方や学校行事の実態等の検証を過程を通じて、実践的な指導技術を獲得する。
・学校がチーム対応を必要とする意味を考察して深い理解を獲得する。
・学年によって異なる発達段階を踏まえた指導技術や知識をも獲得し、それを応用しながら組織的な対応で実践に生かせるような力を身につける。
卒業・学位授与方針(ディプロマポリシー(DP))との関係
DP‐M1‐個人をみつめる力を身につけること。
DP‐M2‐他者と関わる力を身につけること。
身につけるべき学士力
A-2:意見や立場の違いを理解し、受け入れることができる。
E-14:他者と協調して行動できる。
M-48:他者を肯定的に理解することができる。
M-49:対人コミュニケーション理論にもとづいたコミュニケーションができる。
N-52:組織のなかで自分の立場を理解し、運営にかかわることができる。
N-55:さまざまな実践経験をもとに地域の人びとと連携できる。
授業の内容と計画
第1回
特別活動の意義(学校教育の現代的課題に関わって、特別活動の重要性を理解する)
第2回
学習指導要領と特別活動(教育課程上の位置づけ・各教科等との関係の理解、特別活動の目標・内容の正確な把握を通じて指導法を構想する)
第3回
特別活動の歴史的変遷(明治期~昭和期の学級・学校行事等の在り方を理解する)
第4回
特別活動の現在(諸外国から高い評価を受けている我が国の特別活動。その状況から改めて活動の意義を理解し、さらなる発展的な指導の方向性を考察する)
第5回
学級・ホームルーム活動Ⅰ(その特質とは何か、担任の役割と在り方を理解する)
第6回
学級・ホームルーム活動Ⅱ(いじめや問題行動等の解決に向けた指導の在り方、「生きる力」を育てる指導方法、家庭や関係機関との連携を考察する)
第7回
学級・ホームルーム活動Ⅲ(問題解決の事例分析、学級活動の指導案作成、評価)
第8回
生徒会活動Ⅰ(生徒会の役割とその組織の理解、中学・高校の生徒会の現状の理解)
第9回
生徒会活動Ⅱ(その在り方の事例分析を行い協議する)
第10回
学校行事Ⅰ(各学校行事の内容把握を行い意義を理解し、担任の指導的な役割を考察)
第11回<金塚>
学校行事Ⅱ(各自の体験から指導上の問題点を析出し、「チーム学校」の視点を持ちながら文化祭・体育祭・合唱祭を事例とする指導法を考察する)
第12回<金塚>
学校行事Ⅲ(出身校での行事経験で得た指導法を考察し、その改善点等を検討していく)
第13回
部活動(教育課程との関連を図りながら「チーム学校」を視野に入れた指導の在り方を考察する)
第14回
総まとめのレポート作成と提出

定期試験:実施しない

緊急事態宣言下にあたっては、同時双方向型(「Zoom」「Meet」を使用)または、動画視聴等の遠隔授業になるので、あらかじめ授業告知に注意すること。
※授業の進行によっては、変更する場合がありうる。
事前学習・事後学習
事前学習:授業に臨むに当たり事前課題とされた関連文献を読み疑問点をもっておくこと(2時間)
事後学習:指定された文献および配布プリントの該当箇所を復習して理解をより深めておく(2時間)
その他:提出すべき課題が多いので、関係文献や映像等に関心を払い常に用意できるようにしておく(30分間)
アクティブラーニングの実施
課題報告に関しては、他の受講生と共有できるようにし、その内容に関する意見交換を行うことにより、より深い理解に到達できるようにする。
ICTの活用
授業では、動画やプレゼンテーションソフトや音声ソフトを活用して、資料などの提示や共有を行う。
実務経験を生かした授業の実施
特になし。
SDGsに係る科目
特別活動の指導内容には「SDGs」の理念に基づく性質のものが多いため、各回の授業や指導案の具体例などで取り上げています。よって、SDGsに関する知識や理解を促進させる内容を扱います。
成績評価方法と基準
①報告書の内容(40%)
➁毎回設定される課題へのコメント(60%)
※「特別活動の指導に関する知識・技術の理解と習得」という目標に到達したとみなした場合に単位を認定する。
<評価基準>
S:到達目標を完全に達成している。
A:到達目標をほぼ完全に達成している。
B:到達目標を十分に達成している。
C:到達目標を達成している。
E・F:到達目標を達成していない。
試験・課題に対するフィードバック方法
授業内での発表により評価を行う。
学生へのメッセージ
本科目は教職課程における必修科目に位置づけられており、原則として教職教員免許の取得志望者に向けた履修科目となります。よって、関連教科書(2点)は必ず購入するものとします。
また、これまでに履修した教職課程関連科目において習得された知識を前提とした授業課題、レポート等が与えられます。
生徒の成長に直接関わる教員という職業をめざす以上、広範な知識・技術の獲得は必須です。したがって、教科書・専門書のみならず教養書の購読や趣味の読書等を継続していくことを望みます。ただし、他学生との幅広い経験の共有は自身の人間性をも高めることを自覚し、共に学ぶ姿勢をもって本授業に臨んでください。したがって、自身の課題への回答やコメントは授業内で共有されることを前提に作成することを承知してください。
オフィスアワー
初回授業時にお知らせします。
教科書・参考書
教科書:『初等・中等教育と特別活動』ムイスリ出版/『中学校学習指導要領解説特別活動篇』文部科学省ぎょうせい
参考書・その他:授業中に適宜紹介およびプリント教材および資料等を配布する。
その他
教職課程関連科目です。よって、教職課程の履修を希望しない学生は履修できませんので注意して下さい。