講義情報
講義名: 保育・教職論①
教員: 越川 葉子
単位: 2
学部:
カテゴリ:
開講情報
キャンパス:
開講時期:秋学期
開講学年:
昼夜区分:
曜日・時限:木曜 5時限
科目番号(科目ナンバリング)
XCKD118A
授業のテーマと目標
テーマ
少子高齢化や共働き世帯の増加により、子どもや子育て中の保護者の生活を保障する保育園・幼稚園等の保育機関の社会的意義は一層、高まっています。また、近年では、「小1プロブレム」や「発達障害」などへの関心から、教師や保育者には、多角的な視点から保育・教育現場を捉え、子どもや保護者、地域との適切な関係づくりが求められています。この授業では、保育・教育に関わる現代社会の動向を踏まえつつ、保育者や教師に求められる社会的役割や意義、専門性を学んでいきます。
目標
(1)現代社会における教師や保育者の社会的意義や役割を理解する。
(2)教師や保育者の専門性として身につけておくべき「ものの見方」や「考え方」を習得する。
(3)具体的な事例から子どもと教師・保育者の関わりを考察することができる。
(4)指定された学士力を修得する。
卒業・学位授与方針(ディプロマポリシー(DP))との関係
DP-CP1-専門的知識と技能を身につけること
DP-CP3-資格に適う力を身につけること
DP-C1-教養的知識・技能を身につけること
DP-C2-教育・保育・福祉等に関する職能を身につけること
身につけるべき学士力
A-1:文化・社会と自然に関する知識を理解できる。
A-2:意見や立場の違いを理解し、受け入れることができる。
C-7:情報を構造化し、分析・評価・統合し、倫理的に活用できる。
D-8:自然や社会的事象について、様々な表現方法を用いて分析し、他者に伝達できる。
J-38:自身を含めた保育・教育者の実践に対して適正な評価を行える。
K-40:子どもの行動を把握し、分析・考察できる。
K-41:子どもの成長・発達に対して適正な評価が行える。
授業の内容と計画
第1回
オリエンテーション:授業の受け方・進め方について。実践記録とは何か
第2回
保育者・教師の意義と役割①:実践記録①(5歳児の実践)を読む・考察する
第3回
保育者・教師の意義と役割②:映像資料「グループで相談して決める」(5歳児)を考察する
第4回
保育者・教師の意義と役割③:子どもの話し合いと保育者の役割
第5回
子ども理解①:実践記録②(4歳児の実践)を読む・考察する
第6回
子ども理解②:相互行為分析が開く保育の世界
第7回
保育者・教師の専門性①:子どもの探索行動を引き出す実践
第8回
子ども理解③:実践記録③(3歳児の実践)を読む・考察する
第9回
子ども理解④:「気になる子ども」を考える
第10回
保幼小接続問題①:「小学1年生になる」ということ
第11回
保幼小接続問題②:子どもと保護者の「生活」の視点から考える
第12回
現代の子育て:現代の子育てが抱える問題を考える
第13回
保育者・教師の専門性②:保育者・教師が子どもを「理解する」とは
第14回
全体のまとめと補論

定期試験:実施しない

※授業の進行や社会情勢によっては、変更する場合がありうる。
事前学習・事後学習
事前学習(2時間)
・CoLSにアップした参考書や配布資料の内容を読み、疑問点をメモしておく。
・配布資料で紹介されている事例を読み込み、事例に登場する子どもや教師・保育者の姿を想像する。
事後学習(2時間30分)
・CoLSで表明された受講生の意見を読み、自分の意見の参考にする。
・配布資料を再度、読み込む。
アクティブラーニングの実施
・一つの実践記録につき、①読む(疑問点をあげる)、②考察する(保育者や教師の実践の意味を考える)、③展開する(自分であれば、どのような実践を展開してみたいかを考える)の3つの角度から検討していきます。検討した内容をレポートにまとめます。
・事例について感じたこと、考えたことを授業者と受講生の間で質疑応答をします。
ICTの活用
・コンピュータやプロジェクターなどを活用して、資料などの提示や共有を行います。
・受講生の意見・考え方などを共有したり、比較検討したりできるように ICT を用いた授業を行います。
・授業の配布資料をコルズにアップし、共有します。
成績評価方法と基準
<評価基準>
S:到達目標を完全に達成している。
A:到達目標をほぼ完全に達成している。
B:到達目標を十分に達成している。
C:到達目標を達成している。
E・F:到達目標を達成していない。
<評価方法>
・授業への参加態度と授業時内に提出する課題と最終レポートで評価します。
・授業への参加態度10%、授業時内課題60%、最終レポート(30%)の割合で評価します。
試験・課題に対するフィードバック方法
・提出された課題について、次の授業時間内で解説します。
学生へのメッセージ
保育者や教師の問題は、しばしばニュースで報じられます。教師を主人公にしたドラマも定番になっています。長年に渡り繰り返し教師や保育者がメディアで取り上げられるということは、保育者や教師という存在は常に社会から注目されていることを表しています。現代社会において保育者・教師に向けられる社会的な期待や非難のまなざしを理解したうえで、自分が目指す保育者像や教師像を明確にしていってください。

※遅刻について
チャイムが鳴ってから20分以上の遅刻は原則として欠席扱いとなります。
また、20 分以内の遅刻 3 回で欠席 1 回となりますので注意してください。

オフィスアワー
月曜日:14時〜15時30分
*授業に関する質問は、CoLSの「フォーラム」にて受け付けます。
教科書・参考書
参考書:下記の参考書や授業で紹介した文献を実際に手にとって読むことを推奨します。
「幼稚園教育要領」(平成29年3月告示、文部科学省)。
「小学校学習指導要領」(平成29年3月告示、文部科学省)。
酒井朗,2014年,『教育臨床社会学の可能性』勁草書房。
北澤毅・間山広朗編著,2018年,『教師のメソドロジー』北樹出版。