講義情報
講義名: 音楽表現指導法(K2B)
教員: 竹内 貞一
単位: 2
学部:
カテゴリ:
開講情報
キャンパス:
開講時期:秋学期
開講学年:
昼夜区分:
曜日・時限:木曜 2時限
科目番号(科目ナンバリング)
XCKD309A
授業のテーマと目標
テーマ
子どもの音楽表現の様々な有り様を体験的に理解しながら、実践に必要な環境構成の仕方,指導案の書き方を習得する。模擬実践を通して,音楽表現活動を展開できるようになる。
目標
音楽表現の実践に関する、教材研究、指導案作成、保育準備、実践までの一連の手順を理解する。指導の意図を明確にした上で、それを実現するための環境構成の仕方と指導案のまとめ方を習得する。
卒業・学位授与方針(ディプロマポリシー(DP))との関係
DP-CP1 専門的知識技能を身につけること。
DP-CP3 資格に適う力を身につけること。
DP-C2 教育・保育・福祉等に関する職能を身につけること。
DP-C3 専門的知識・技能を利活用できる就業力を身につけること。
身につけるべき学士力
C-6:獲得した知識・技能を総合的に活用し、課題に適用し、解決できる。
D-9:情報や知識を多角的・論理的に分析し、表現できる。
J-31:子どもの行動に対して、すばやく応じることができる。
J-34:月案・週案・保育教育指導案等の計画に基づいた実践ができる。
K-41:子どもの成長・発達に対して適正な評価が行える。
授業の内容と計画
第1回
ガイダンス,幼稚園教育要領,領域「表現」における音楽の位置づけ
第2回
環境としての音・音楽,子どもの遊びと音・音楽
第3回
音楽表現と保育者の役割①(こどもの表現を引き出す)
第4回
音楽表現と保育者の役割②(こどもの表現へのまなざし・評価)
第5回
子どもの発達(認識・思考・身体運動)と音楽表現
第6回
子どもを取り巻く環境としての音・音楽、遊びと音楽
第7回
音楽表現活動の構想と指導案の作成について
第8回
模擬保育①(リトミック:リズム)教材研究と活動の振り返りを含む
第9回
模擬保育②(リトミック:思考と身体)教材研究と活動の振り返りを含む
第10回
模擬保育③(歌唱:季節・行事などに関するもの)教材研究と活動の振り返りを含む
第11回
模擬保育④(歌唱:動物・食物・乗り物などに関するもの)教材研究と活動の振り返りを含む
第12回
模擬保育⑤(簡易な楽器による合奏)教材研究と活動の振り返りを含む
第13回
模擬保育⑥(絵本などを題材とする音楽表現)教材研究と活動の振り返りを含む
第14回
音楽表現におけるICTの活用、幼小連携の観点、まとめ

定期試験:実施しない

※授業の進行によっては、変更する場合がありうる。
事前学習・事後学習
事前学習(3時間)
事後学習(1.5時間)
模擬実践のため,十分な準備時間を以て臨むこと。そのため学習内容の保育準備は、多くが事前学習によって行われることになる。扱う題材・教材については,全ての履修者が当事者として取り組むことを求める。そのため全員が学習に取り組めるよう、事前学習を通して、準備しておくことが必要である。
模擬実践のあとには全てのグループからのコメント表,教員からの評価表・所見をCoLS経由で提示する。それを振り返り,次の発表,実習に向けて反省的に改善策を検討する。これが事後の学習となる。
事前の学習・事後の学習とも,課題への対応状況,および指摘事項の修正など授業場面への具体的な反映等を以て評価する。
アクティブラーニングの実施
模擬実践は,授業当日以外にも教材研究,実践準備・練習を十分に積んでおくことが必要である。発表当番以外の週には,模擬保育におけるこども側の視点に立ち,発表後のグループディスカッションでは,学生相互の評価活動および方法論の検討などを行う。これらはすべて、履修者が主体的に活動することによって成立する学習である。
ICTの活用
教材の提示,発表関連資料,グループディスカッションにおける作成資料等は,すべてデータとして共有される。自身のPC,モバイルデバイスを通して,関連資料を入手し,閲覧し,学習に活かすことが前提となっている。
SDGsに係る科目
目標4「質の高い教育をみんなに」
ターゲット4.1「2030年までに、すべての子どもが男女の区別なく、適切かつ効果的な学習成果をもたらす、無償かつ公正で質の高い初等教育及び中等教育を修了できるようにする。」
ターゲット4.2「2030年までに、すべての子どもが男女の区別なく、質の高い乳幼児の発達支援、ケア及び就学前教育にアクセスすることにより、初等教育を受ける準備が整うようにする。」
内容:この講義では、幼児の心身の発達及び学習の過程ついて、基礎的な知識を身につけ、各発達段階における子どもの音楽的表現の理解、指導の方法を身につけることを到達目標とする。
成績評価方法と基準
<評価基準>
S:到達目標を完全に達成している。
A:到達目標をほぼ完全に達成している。
B:到達目標を十分に達成している
C:到達目標を達成している
E・F:到達目標を達成していない。
本講義の目標である、音楽表現の指導に関する知識・技術の到達度について、ディスカッション、事前事後学習の成果、授業参加度(35%)グループ発表(模擬実践)等への取り組み態度(35%)、期末課題レポートの成績(30%)をもとに評価する。
試験・課題に対するフィードバック方法
模擬実践担当者グループから提出された指導案について教員よりコメントを記入するなどして,履修者全体で共有する。
模擬実践に対しては,直後にフィードバックコメントを返し,解説を行う。
学生へのメッセージ
  • 本授業にあっては、遅刻・早退2回は欠席1回分と換算する。通勤時間帯の混雑など,大学隣接の鉄道線区は恒常的に遅延が発生している状況であり,それを考慮の上で授業出席に遺漏なきを求める。したがって,鉄道会社による遅延時間表記が20分以下の遅延証は,遅刻理由として認めない。また,20分以上の鉄道遅延により,やむを得ず遅刻する場合には,必ずEM室の担当CAへ遅延による遅刻の旨,授業前に申し出ていなければならない。
  • 欠席数が3回相当を超えた場合には,レポート、授業参加度、グループ発表等の成績によらず,事実上,単位修得が困難な状況となることに注意が必要である。
  • 本講義においては、将来出会う子ども達のために誠実な学習姿勢であることを第一とする。成績のために学ぶのではなく、子ども達のために自分自身をよりよい存在にするための学びと考えて取り組むことを期待する。
  • 当科目は、音楽活動の実践方法を学ぶ科目であるため、個人の音楽実技(ピアノ・歌唱)面についてスキルアップを保証できない。「音楽実技ⅠA〜ⅡA」までに習得している音楽的知識・技能、および同学期に開講される「音楽実技ⅡB」で習得している音楽的知識・技能が備わっていることを前提に、保育教材の研究を分析を行い、指導案を立案・作成、模擬実践を行うことになる。この基礎力が備わっていない場合は、当然、教材研究や指導案作成、模擬授業の場面で極めて困難になる。特に実技に不安がある場合は、音楽実技ⅠA〜ⅡBまでを履修することが望ましい。
  • なお当科目履修の時点で「音楽実技ⅠA〜ⅡA」までの履修が完了していない者、音楽実技ⅡBを履修していない者については、当科目の目的達成に必要な最低限の知識・技能があるかどうか、別に実技チェック等(実技試験形式)を行うことがある。
オフィスアワー
火曜日2限
教科書・参考書
教科書:「保育者養成のための音楽表現—模擬実践を通して学ぶ—」八木正一監修・竹内貞一編著、大学図書出版
参考書:下記の指針・要領の関連箇所は随時参照する。・幼稚園教育要領(平成29年3月告示)・幼保連携型認定こども園教育・保育要領(平成29年3月告示)・保育所保育指針(平成29年3月告示)・子どもの音感受の世界—心の耳を育む音感受教育による保育内容「表現」の探究—(無藤隆監修 萌文書林)