講義情報
講義名: こども保育・教育演習Ⅰ(髙橋)
教員: 髙橋 文子
単位: 2
学部:
カテゴリ:
開講情報
キャンパス:
開講時期:春学期
開講学年:
昼夜区分:
曜日・時限:水曜 2時限
科目番号(科目ナンバリング)
XCLE334A
授業のテーマと目標
テーマ
本演習のテーマは、造形・美術教育、美術文化を入り口としながら、社会事象を自らの問題意識をもって眺め、それらを探究していく理論と実践力を育むことを目的とする。正しい情報を集め、筋道を立てて考え、客観的な判断力を養う。
目標
造形ワークショップを構想し、運営するファシリテーション力を培う。保育、教育、文化に関する文献講読、考察によって、新たな知識や概念を習得し、形式に法り創造的、論理的な秩序ある文章を書くことができるようになる。また、「身につけるべき学士力」の習得を目標とする。
卒業・学位授与方針(ディプロマポリシー(DP))との関係
DP‐CP2  研究する力を身につけること。
DP‐CP4 社会に貢献する力を身につけること。
DP‐C1 教養的知識・技能を身につけること。
DP‐C4 人間性や心の豊かさを培うスキルを身につけること。

身につけるべき学士力
A-1:文化・社会と自然に関する知識を理解できる。
B-4:目標を設定し、自ら進んで取り組むことができる。
D-10:既存の知識を活用して、新しい価値(アイデア、生産物、方法等)を生みだせる。
J-36:保育・教育に必要な教材を創造・開発できる。
K-39:多様な情報を収集し、分析できる。
K-41:子どもの成長・発達に対して適正な評価が行える。
授業の内容と計画
第1回
文化・芸術に関する文献講読を行う(事実と意見を分けて捉える)
第2回
文化・芸術に関する文献講読を行う(意見交換をして協議する)
第3回
文化・芸術に関する文献講読を行う(レポート作成の基本を知る)
第4回
造形制作を行う(材料や用具の適切な用い方を習熟する)
第5回
造形制作を行う(主題・コンセプトを定めて、試行錯誤する)
第6回
造形制作を行う(主題表現に向けて、仕上げをする)
第7回
造形ワークショッププログラム内容の検討を行う
第8回
造形ワークショッププログラム内容を決定し、材料の検討、準備を行う
第9回
造形ワークショッププログラムの運営に当たる
第10回
保育・教育に関する文献講読を行う(ブリコラージュについて理解する)
第11回
保育・教育に関する文献講読を行う(幼児、児童の実態と施策を協議する)
第12回
問いを立て、2人組でテーマを設定して先行研究調査を行う。
第13回
複数の文献を講読し、調査、研究内容を整理し、プレゼンテーションの準備をする。
第14回
調査、研究内容の発表を行い、意見交換をする。

※授業の進行によっては、変更する場合がありうる。
事前学習・事後学習
テーマに沿った文献購読やリサーチ等を行い,ゼミ内の協議にて共有する。
単位授与相当時間は2単位あたり90時間の学修が想定されています。(大学設置基準第21条)そのために、事前学習として継続した問題意識、疑問点をもって講義・演習に臨むこと。(事前学習の目安の時間は2時間)また、講義・演習の中で学んだ内容については、資料の関連箇所を再確認する事後学習を通して、概念事項を整理してまとめて記すこと。(事後学習の目安時間は2時間30分)


アクティブラーニングの実施
造形ワークショップ実施に際して、適切な活動内容を検討し、対象者に合わせた内容の吟味、材料、用具の検討、当日の場づくりなどについて検討を重ねて創り上げる。2人組でテーマを設定して行うリサーチ活動では、問いを基に文献調査を行う。その結果はプレゼンテーションソフトを用いて工夫してまとめ、卒論中間発表会と併せて発信する。
ICTの活用
レポート作成においては、自分の考えをワープロソフトを用いて、簡潔に文章にまとめる。データ分析に関しては、エクセルを用いてグラフや表に効果的に表せるようにする。
実務経験を生かした授業の実施
実務経験:小学校教諭(図工主任),中学校美術科教諭,足立区青少年課、生涯学習センターと連携したアートワークショップ実践
実務経験を生かした授業の実施:造形美術活動の指導経験生かして,子どもの描画の発達段階やそれらの背景にある造形美術に対する社会の考え方,文化的視点を、事例を基に検討する。どのような材料,用具をどのように提供することが幼児,児童,生徒の造形的な資質や能力を培うのかその感性に働きかける場づくりを共有する。
SDGsに係る科目
目標:4「質の高い教育をみんなに」
ターゲット:4.1「2030年までに、すべての子どもが男女の区別なく、適切かつ効果的な学習成果をもたらす、無償かつ公正で質の高い初等教育及び中等教育を修了できるようにする。」
内容:この講義・演習では社会状況や幼児・児童を取り巻く環境の多様化を確認し、保育、教育、芸術、文化に関する知見を深め、社会的自覚の上に成立する専門職である「保育色」、「教職」に求められている使命感、高度の専門的知識と優れた技能の修得を目指す。
成績評価方法と基準
〈成績評価基準〉
S:到達目標を完全に達成している。 
A:到達目標をほぼ完全に達成している。
B:到達目標を十分に達成している。
C:到達目標を達成している。
E・F:到達目標を達成していない。 
〈成績評価方法〉
ゼミ内での話し合いでの発言の様子や執筆レポート内容、ワークショップでの運営等の様子等から、総括して判断する。レポート等は、ルーブリックを用いた評価を行う。 
試験・課題に対するフィードバック方法
提出される課題に対しては、授業内もしくはコルズを用いてフィードバックを行う。 
学生へのメッセージ
私たちは不自由な身体をかかえていますから、何事も思うようにいくようになるまでには、決意と持続力が必要です。まずは、本を読むことに親しむ環境を自らつくりましょう。また、話すことで諸要素がつながり、論理的な思考のきっかけとなりますので、ゼミ内でのディスカッションには積極的に参加しましょう。自分の考察を、説得力のある文章で表現できるようになることを目指します。
オフィスアワー
初回授業時に伝達する。話すことで、いろいろなものが繋がり、論理的な流れを組み立てるきっかけとなりますので,個別に相談ください。
教科書・参考書
教科書:必要な資料は、授業中に適宜配布する。
参考書:見田宗介「社会学入門-人間と社会の未来」岩波新書 2006