講義情報
講義名: 地理学Ⅱ
教員: 池田 史枝
単位: 2
学部:
カテゴリ:
開講情報
キャンパス:
開講時期:秋学期
開講学年:
昼夜区分:
曜日・時限:水曜 4時限
科目番号(科目ナンバリング)
XEOF308A
授業のテーマと目標
テーマ
地理学は地球表層の様々な現象を空間的に把握し、総合的に考察する学問です。本授業では、「地理学Ⅰ(地誌を含む)」で学んだ基礎的な地図学・地誌学の内容を踏まえ、自然地理学的分野(地形学・気候学・植生地理学)を中心に系統地理学的に解説します。人文地理学的な内容も踏まえて、自然災害や地球環境問題に関して考える学習も行ないます。

目標
様々なスケールでの地形と気候の相互関係について理解し、様々な地域の自然地理学的景観の成り立ちを説明することができるようになる。災害とは何かを理解し、自然災害の種類と、それぞれの特徴やメカニズム、被害の空間性などを、自然地理学的視点から説明することができる。
卒業・学位授与方針(ディプロマポリシー(DP))との関係
M1:地域の景観から自然事象をとらえる目を養うことによって自分がおかれている地域の状況を理解し、社会における成員の活動を促進する力を得ることができる。
M2:系統地理学を学ぶことで自然環境によって社会環境条件などが異なることへの理解が促進される。それによって他者の社会的背景を慮ることができる。
身につけるべき学士力
A-1:文化・社会と自然に関する知識を理解できる。
B-3:卒業後も自律・自立して学習できる。
C-6:獲得した知識・技能を総合的に活用し、課題に適用し、解決できる。
D-8:自然や社会的事象について、様々な表現方法を用いて分析し、他者に伝達できる。
D-10:既存の知識を活用して、新しい価値(アイデア、生産物、方法等)を生みだせる。
授業の内容と計画
第1回
ガイダンス・イントロダクション
第2回
地球のすがたと成り立ち
第3回
第四紀とその気候変動
第4回
沖積平野の成り立ち
第5回
沖積低地の自然環境と人の暮らし
第6回
台地の成り立ち
第7回
台地の自然環境と人の暮らし
第8回
東京の地形発達史
第9回
丘陵地の成り立ち
第10回
丘陵地の自然環境と人の暮らし
第11回
森林 日本の植生
第12回
自然環境変動と植生と人間
第13回
自然災害・地球環境問題
第14回
定期試験

※授業の進行によっては、変更する場合があります。
事前学習・事後学習
高校の地学レベルで良いのでプレートテクトニクスなどについて、インターネットなどで事前に調べてから授業に臨んでください。また地形に関しては高校の地理学で習った地形を復習しておいてください。時事的な話題を扱うこともありますので、普段からテレビや新聞のニュースに目を通しておくようにしてください。
アクティブラーニングの実施
必要に応じて、調べ学習等を行います。
ICTの活用
適宜、PCやタブレットを用いた地図ソフトの利用や地図の作成に関する解説も行う予定です。
実務経験を生かした授業の実施
特になし。
SDGsに係る科目
目標:13.気候変動およびその影響を軽減するための緊急対策を講じる
ダーゲット:13.1 すべての国々において、気候関連災害や自然災害に対する強靱性および適応力を強化する。
内容:この講義では、気候や地形によってどのような自然災害が起きやすいのかということを理解することも目標の一つです。自然災害の正しい理解は、今後の気候変動による自然災害への適応性を得ることにもなります。
成績評価方法と基準
[成績評価方法]
授業目標にある通り、自然地理学的現象の種類やメカニズム、空間的な特徴について説明できるようになることを目標とします。課題提出(30%)、単位修得試験(70%)にて評価を行います。
[成績評価方法]
S:到達目標を完全に達している。(90~100点)
A:到達目標をほぼ完全に達している。(80~89点)
B:到達目標を十分に達している。(70~79点)
C:到達目標を達している。(60~69点)
E:到達目標に達していない。(1~59点)
F:到達目標に達していない。(0点)
試験・課題に対するフィードバック方法
・提出された課題についてはコメントをつけて返却します。
・CoLSを通して模範解答や要点を公開します。
学生へのメッセージ
社会問題化している自然災害や地球環境問題は、地理学と密接に関連しています。授業は、人間が生活基盤にしている地形の解説とそこに成立している自然環境などを中心にしていますので、身近な問題として理解しやすいと思います。系統地理学、特に自然地理学の学習を通して、自然環境や人間活動に関する知識を深め、自ら考える力をつけ、問題解決に積極的に取り組める人材になってほしいと思います。
オフィスアワー
質問は、講義中もしくは講義の前後の時間、ならびにメールにて受け付けます。
教科書・参考書
地図帳を用意しておいてください。出版社は問いません。中学・高校や春学期の授業で使ったものでも結構です。
参考書:適宜資料を配付しますので、それを用いて学習してください。以下に参考書を提示しておきます。補助的に用いて学習することをおすすめします。
吉田英嗣 著『はじめての自然地理学 第二版』古今書院
杉谷隆・平井幸弘・松本淳著『風景の中の自然地理』古今書院
高橋日出男・小泉武栄 著『自然地理学概論(地理学基礎シリーズ2)』朝倉書店