講義情報
講義名: 発達の課題と障害
教員: 渡辺 千歳
単位: 2
学部:
カテゴリ:
開講情報
キャンパス:
開講時期:秋学期
開講学年:
昼夜区分:
曜日・時限:火曜 5時限
科目番号(科目ナンバリング)
XBJF309A
授業のテーマと目標
テーマ
第一のテーマは、いくつかの発達障害について、発生の機序や影響を及ぼす要因、障害特性や関わり方等を知り、その障害を持つ当事者と家族等周囲の人々が抱える問題について考えることである。第二のテーマは、生育環境によって個人はどのような影響を受けるのか、とくに現代社会における発達の課題について考えることである。
目標
(1)本学において発達障害については多様な授業において学んできた学生が、それぞれの障害について自己の知識を整理する。
(2)事例を通じて当事者や周囲の人々が直面する現実的な問題を知る。
(3)現代の日本において子どもが成長発達するのに際しどのような事柄が課題となるのか考える。
(4)指定された学士力を修得する。
卒業・学位授与方針(ディプロマポリシー(DP))との関係
CP1:専門的知識と技能を身につけること。
CP2:研究する力を身につけること。
DP-P2:心理学に関する専門的知識と技能を身につけること。
DP-P3:心理職としての専門的知識と技能を身につけること。

身につけるべき学士力
H-22:子どもの多様な発達プロセスを科学的にとらえることができる。
H-24:心理学的な枠組みで人間の心の働きを理解できる。
H-26:他者の立場に立ち、共感的に理解し関わることができる。
I-27:全体を俯瞰しながら、他者の置かれた状況を的確に判断し、適切な援助ができる。
I-28:他者の立場を理解し、尊重しつつ、自分の意見も主張できる
E-16:自分と周囲の人々や物事の関係性を理解できる。
授業の内容と計画
第1回
授業の進め方の説明、知的発達症・境界知能
第2回
知的発達症:ダウン症候群
第3回
自閉スペクトラム症
第4回
注意欠如多動症
第5回
限局性学習症:読み書き障害
第6回
限局性学習症:算数障害、学習障害児への対応
第7回
場面緘黙(選択性緘黙)
第8回
小児期発症流暢症(吃音)、チック症
第9回
脳性麻痺、肢体不自由
第10回
きょうだい児が抱える問題
第11回
親の問題と児童虐待
第12回
児童虐待と子どもの発達
第13回
依存症と発達
第14回
LGBTQ

・定期試験は実施しない
※授業の進行や社会情勢によっては変更する場合がありうる。
事前学習・事後学習
事前学習:次回授業で扱う資料がコルズで提供されるので、あらかじめ読み、関連事項を調べておく。(2時間)
事後学習:授業内容を振り返り、関連する事項を調べノートにまとめる。内容を理解したうえでコルズで実施する確認テストを受ける。(2時間30分)

アクティブラーニングの実施
・事前に授業スライドをコルズで配布するので反転授業の要素を持つ。
・必要に応じてグループワーク、発表等を行う。
ICTの活用
・コンピュータやプロジェクターなどを活用して、資料などの提示や共有を行う。
・コンピュータやインターネットを活用して、情報を収集したり選択したりする。
・コルズでの確認テストを実施する。
実務経験を生かした授業の実施
実務経験:保育園・幼稚園での巡回指導講師、保健相談所心理判定員など。
実務経験を生かした授業の実施:各回において臨床発達心理学的支援を行ってきた経験に基づき、事例や実践的な内容の講義を行う。
SDGsに係る科目
目標:4「質の高い教育をみんなに」
ターゲット:4.a「子ども、障害及びジェンダーに配慮した教育施設を構築・改良し、すべての人々に安全で非暴力的、包摂的、効果的な学習環境を提供できるようにする。」
内容:この講義では発達における個人差や様々な障害、ジェンダーに配慮し、適切に行動できる人材の育成を目指している。
成績評価方法と基準
<評価基準>
S:到達目標を完全に達成している。
A:到達目標をほぼ完全に達成している。
B:到達目標を十分に達成している。
C:到達目標を達成している。
E・F:到達目標を達成していない。
<評価方法>
毎回の「確認テスト」あるいは「事例の考察」(80%)、授業への取組(20%)で総合的に評価する。
試験・課題に対するフィードバック方法
事前課題の内容を授業内で解説する。
学生へのメッセージ
・こども心理学部の学生であれば、これまでにボランティアやアルバイト、実習などの体験を通じて様々な障害や問題を持つ子どもの姿を目にしてきていると思います。これまでの経験や身の回りにいた人々の姿、子どもや障害者をめぐる事件報道など、現代社会が抱える問題に広く関心を持って授業を受けてください。
・20分以内の遅刻が3回で欠席1回とみなします。
オフィスアワー
初回授業時に連絡します。なお、質問等はCoLSのフォーラムでも構いません。
教科書・参考書
教科書:教科書は使用しない
参考書:参考書は授業の中で紹介する