講義情報
講義名: 心理学統計法Ⅲ①
教員: 日向野 智子
単位: 2
学部:
カテゴリ:
開講情報
キャンパス:
開講時期:秋学期
開講学年:
昼夜区分:
曜日・時限:火曜 3時限
科目番号(科目ナンバリング)
XBJF315A
授業のテーマと目標
【テーマ】
心理学統計法IおよびⅡで学んだ統計的手法をもとに,統計分析ソフトHADを用いて,卒業論文執筆のために求められるより高度な統計的手法の習得を目指す。かつての卒論生のデータを用いて受講生自ら再分析を行うことにより,目的に応じたデータ収集,分析,結果の解釈および報告の仕方について,実習形式で学ぶ。
【目 標】
1.研究目的に応じた様々な種類のデータに対し,適切な分析法を選び,分析を実施、結果を解釈するための知識と技術を習得した。
2.HADを用いて適切な統計分析を行い,統計的な結果の意味を客観的に読み取ることができるようになった。
3.これらの目標達成を通して、卒業研究・卒業論文に必要な統計的分析の知識と技術を獲得し、本科目で定める学士力を身に着けた。
卒業・学位授与方針(ディプロマポリシー(DP))との関係
CP1:専門的知識と技能を身につけること。
CP2:研究する力を身につけること。
P1:教養的知識・技能を身につけること。
P2:心理学に関する専門的知識と技能を身につけること。
身につけるべき学士力
C-6:獲得した知識・技能を総合的に活用し、課題に適用し、解決できる。
C-7:情報を構造化し、分析・評価・統合し、倫理的に活用できる。
H-21:統計的なデータを読み取り、科学的根拠を用いて説明できる。
H-24:心理学的な枠組みで人間の心の働きを理解できる。
授業の内容と計画
第1回
ガイダンスおよび心理学統計法IおよびⅡの復習(基礎)
第2回
適切な検定選択の必要性とデータクリーニング
多変量解析1:因子分析の説明
第3回
多変量解析1:探索的因子分析の演習(基礎編)
第4回
多変量解析1:探索的因子分析の演習(実践編)
第5回
多変量解析1:探索的因子分析の演習(応用編)
第6回
多変量解析1:探索的因子分析のまとめ
発展学習:確認的因子分析
第7回
目的に応じた統計分析1
第8回
目的に応じた統計分析2
発展学習:統計分析における有意性検定と効果量
第9回
多変量解析2:回帰分析の説明と分析・解釈(単回帰分析)
第10回
多変量解析2:回帰分析の説明と分析・解釈(重回帰分析)
第11回
多変量解析2:回帰分析の応用(パス解析)
第12回
多変量解析2:回帰分析のまとめ
冬休みの宿題:総合理解のための「模擬テスト」
第13回
冬休みの宿題解説と目的に応じた統計分析3
第14回
心理学統計法Ⅲのまとめと最終課題の提示

※定期試験:実施しない
※授業の進行や学生の理解度、社会情勢により、内容や実施回を変更することがある。

事前学習・事後学習
初回授業までに,心理学統計法ⅠおよびⅡを復習しておきましょう。この科目では、多くの授業外課題が課されます。予習復習は必須であることを了解の上,受講してください。

事前学習:次回授業で扱う範囲について、教科書をあらかじめ読み、必要に応じて、関連事項について調べておく。前回授業で学んだことを復習しておく(2時間)。
事後学習:課題に取り組む。授業内容をふりかえり、わからなかったところを重点的に復習したり調べたりし、ノートにまとめる。学習した分析方法を使用した論文を探し、研究においてじっっ際にどのように統計手法が利用されているのかについて理解を深める(2時間30分)。
アクティブラーニングの実施
授業では多くの演習(分析や結果のまとめなど)を行います。また、あらかじめ課題を課し、各々の分析結果を発表し、目的に応じたよりよい分析結果について、グループ・ディスカッションを行います。
ICTの活用
・授業では毎回、PCおよび統計ソフトウェアのHAD(清水,2016)を用いた実習を行います。
・学習対象への思考や理解を深めるために、コンピューターやプロジェクターなどを活用して、資料の提示を行います。
・ビデオ会議システムZoomを用いて授業を録画し、課題作成や復習の手助けとします。
・過年度の授業録画を補助教材として使用することがあります。
・必要に応じて、解説動画教材や資料を用いた事前学習や事後学習を行います。
実務経験を生かした授業の実施
特になし
SDGsに係る科目
目標:4 質の高い教育をみんなに
ターゲット:4.4 2030年までに、技術的・職業的スキルなど、雇用、働きがいのある人間らしい仕事及び起業に必要な技能を備えた若者と成人の割合を大幅に増加させる。
内容:この授業では、統計データおよび分析に関する専門的な知識と技術を習得することにより、統計学に関する知識と論理的思考に関して技術的・職業的スキルを備えた学士の育成を目指す。
成績評価方法と基準
成績評価基準】
S:到達目標を完全に達成している
A:到達目標をほぼ完全に達成している
B:到達目標を十分に達成している
C:到達目標を達成している
E or F:到達目標を達成していない

【成績評価の方法】
第1回から第13回にて課す確認テストおよび課題(全体の50%)と第14回にて課す「実践テスト」(全体の50%)の合計点を100点満点に換算し、60点以上で合格とします。
ただし、すべてのテストや課題(欠席回分を含む)を提出しなければ、単位は修得できません。
試験・課題に対するフィードバック方法
・課題については、毎回、模範解答を示します。
・最終課題についても、模範解答と個人の得点を開示します。
学生へのメッセージ
・この授業は、皆さんが卒論を自力で分析するための知識と技術を学ぶ実践的な授業です。卒論の目的に応じてデータを得て、自分自身で適切な分析を選択して分析し、結果の解釈ができるよう、卒論をイメージしながら学びましょう。

・この科目の履修者数は、上限を40名とします。上限を超えた場合は、抽選を行います。心理学統計法①と同②の授業内容は同じです。

欠席と遅刻は厳禁
です。原則、すべての授業に出席することを求めます。授業を1回でも欠席すると内容が分からなくなってしまいます。また、遅刻をしても、重要な部分を聞き逃してしまう可能性があります。体調管理に努めて、すべての授業に出席しましょう。体調不良等により欠席しなければならない場合は、授業動画にて必ず欠席回の授業を学習し、期日までに課題を提出していただきます。

遅刻2回で1回の欠席とみなします。
オフィスアワー
初回授業にてアナウンスします。
教科書・参考書
教科書:「Excelで今すぐはじめる心理統計」小宮あすか・布井雅人 講談社
参考書:参考書等は授業内にて紹介します。毎回,資料を配付します。
その他
・授業開始時までにPCのOSやソフトのアップデートを済ませておき、バッテリーは常にフル充電しておきましょう。
・PCがなければ授業を受けることができませんので、PC不調の場合は、図書館の貸出PCを利用してください。
・USBメモリを持参してください。