講義情報
講義名: 親子関係の心理学(保教①)
教員: 横畑 泰希
単位: 2
学部:
カテゴリ:
開講情報
キャンパス:
開講時期:秋学期
開講学年:
昼夜区分:
曜日・時限:月曜 5時限
科目番号(科目ナンバリング)
XBJE310A
授業のテーマと目標
【テーマ】
  • 本科目は、子どもの心理科目群の選択必修科目ではあるが、保育士養成課程科目の「子ども家庭支援の心理学」の読み替え科目であるため、授業のテーマや目標、授業内容についてはすべて「子ども家庭支援の心理学」に準ずる。
  • 子どもへの保育と保護者支援は、どちらも保育者の重要な責務であり、他の科目でそれぞれに学んでいるに違いない。ただし、それらを別個の視点で捉えていたままでは、「木を見て森を見ず」という状態に陥る危険性がある。本科目では、子どもと保護者との関係を中心とした支援についての視点、具体的な方法について学んでいく。
【目標】
  1. 生涯発達に関する心理学の基礎的な知識を習得し、初期経験の重要性、発達課題等について理解する。
  2. 家族・家庭の意義や機能を理解するとともに、親子関係や家族関係等について発達的な観点から理解し、子どもとその家庭を包括的に捉える視点を習得する。
  3. 子育て家庭をめぐる現代の社会的状況と課題について理解する。
  4. 子どもの精神保健とその課題について理解する。
卒業・学位授与方針(ディプロマポリシー(DP))との関係
  • DP-CP1:専門的知識と技能を身につけること
  • DP-CP3:資格に適う力を身につけること
  • DP-C2:教育・保育・福祉等に関する職能を身につけること
  • DP-C3:専門的知識・技能を利活用できる就業力を身につけること
身につけるべき学士力
  • B-4:目標を設定し、自ら進んで取り組むことができる。
  • C-5:問題を発見し、必要な情報を収集・分析・整理し、解決できる。
  • J-31:子どもの行動に対して、すばやく応じることができる。
  • K-40:子どもの行動を把握し、分析・考察できる。
  • K-41:子どもの成長・発達に対して適正な評価が行える。
  • K-39:多様な情報を収集し、分析できる。
授業の内容と計画
第1回:オリエンテーション/生涯発達について
第2回:胎児期から学童期にかけての発達
第3回:青年期から老年期にかけての発達
第4回:第1回~第3回のまとめ・質疑応答
第5回:家族および家庭の意義と機能
第6回:子育てを取り巻く社会の状況
第7回:第5回~第6回のまとめ・質疑応答
第8回:支援を必要とするさまさまな家庭-育児不安をもつ保護者-
第9回:支援を必要とするさまざまな家庭-低出生体重児・医療的ケア児をもつ保護者-
第10回:第8回~第9回のまとめ・質疑応答
第11回:特別な配慮を要する家庭への支援
第12回:障害のある子どもと保護者への支援
第13回:第11回~第12回のまとめ・質疑応答
第14回:総まとめ確認試験

定期試験:なし

※授業の進行によっては、変更する場合がありうる。
事前学習・事後学習
本科目は2単位授業ですので90時間の学修を必要とし、授業外での学習(事前、事後)は62時間が必要です。1回の授業あたりで換算すると、概ね4時間30分の事前学習と事後学習が求められます。

【事前学習】(概ね3時間)
  • 次回授業に向けて、指定教科書の該当章、あるいは事前配布資料等を熟読し、内容理解を済ませること。
  • 上述内容理解に基づき、他の文献やwebで知識を広めておくこと。
【事後学習】(概ね1時間30分)
  • 授業内容を各自で振り返り、知識の定着化を図ること。
  • 担当教員が提示する事後学習課題に取り組み、所定の方法で提出すること。
アクティブラーニングの実施
  • 事前学習で当日授業内容の知識習得を済ませていることを前提とし、当日の授業では質疑応答を積極的に取り入れ、知識の深化を図るような反転授業を基本とします。
ICTの活用
  • 事前学習課題、事後学習課題、事前質問、事後質問等はすべて、コルズを通して行ないます。
  • 事前学習、事後学習に必要となる資料、及び映像についても、コルズを通して配布、配信を行ないます。
実務経験を生かした授業の実施
  • 実務経験:臨床発達心理士としての心理臨床経験/保育園・子育て支援館での実務経験
  • 実務経験を生かした授業の実施:臨床発達心理士として、母子同時面接やプレイセラピー等の臨床経験、保育園や子育て支援館での心理相談の経験において、何百もの子育て家庭と関わってきた経験を活かし、実例を交えながらの授業を展開する。
成績評価方法と基準
【成績評価基準】
  • S:到達目標を完全に成している。 
  • A:到達目標をほぼ完全に成している。
  • B:到達目標を十分に成している
  • C:到達目標を成している
  • E・F:到達目標を成していない。
【成績評価方法】
  1. 授業への参加・取組状況=20%
  2. 事後学習課題=30%
  3. 総まとめ確認試験=50%
  • 上記3点の評価に、受講態度における減点がある場合は、その処理をしたうえで最終的な成績評価とする。
  • 評価方法の詳細については、初回授業にて説明する。
試験・課題に対するフィードバック方法
  • 事前学習課題、事後学習課題を授業資料とし、同時に提出された質問も含めて、授業内でフィードバックする。
学生へのメッセージ
  • 私語、スマホ操作、居眠りなどは、受講態度の大幅な減点対象となります。他の評価項目で及第点であっても、この受講態度減点により単位を修得できない学生が、毎年一定数いるので十分に注意してください。
  • 私語やスマホの操作は、大幅な減点となるだけではなく、その場で躊躇なく退室を命じます。
  • 授業開始時刻から20分以上の遅刻は規定により欠席となります。また、授業中に体調不良等での離席であっても、20分以上離席が続いた場合は欠席となります。
  • 20分以内の遅刻であっても、遅刻3回につき欠席1回としてカウントします。
  • 単なる知識の習得は指定教科書を熟読すれば事は足ります。さらに知識を広げ、深めるためには、自分自身で「問い」を立てることが必要です。本授業では、質問を出してもらう機会を多く作りますので、積極的に質問を出して、知識をさらに広げたり深めたりするよう努めてください。また、その質問を出すことが、授業への参加状況にも繋がります。
オフィスアワー
  • 初回授業時に説明する。
教科書・参考書
教科書:安藤朗子・吉沢一弥(編著) 2024 改訂 子ども家庭支援の心理学 ケイ・アイコーポレーション
参考書:川井尚 2009 心の臨床入門 論創社 / 阿部志郎 2008 福祉の哲学[改訂版] 誠信書房