講義情報
講義名: 人文地理学
教員: 岡本 龍治
単位: 2
学部:
カテゴリ:
開講情報
キャンパス:
開講時期:春学期
開講学年:
昼夜区分:
曜日・時限:月曜 4時限
科目番号(科目ナンバリング)
XEOE304A
授業のテーマと目標
<テーマ>
人間の営みは、地域的差異がみられるが、共通性もみられる。人文地理学は、人間の営みの地域的差異や共通性には、どのような要因があるかを研究する地理学の分野の一つである。講義では、生活文化の地域性について理解を深め、特色や課題を見つけ追究し、その多様性の要因等を考察する。さらに、人口・食糧、都市、環境、民族紛争など、世界各地で発生している様々な地球的課題を取り上げ、それら諸問題がどのような要因から発生するか、身近な問題に関連付けて、自分事として考察する。*教職を希望する学生に配慮し、中・高校の地理教科書の内容を適宜取り入れる。
<到達目標>
(1)人文地理学に関する基本的事項を正しく理解し、説明することができる。
(2)「なぜ地域的差異や共通性がみられるのか」、「地球的規模のさまざまな問題が発生する理由は何か」等について、地図や統計資料等を活用し、その要因等について考察し、解説することができる。
(3)SDGs(持続可能な社会の実現)の視点から、環境問題等、地球的規模で起きている諸問題について、自分の考えを述べることができる。
(4)指定した学士力を修得する。
卒業・学位授与方針(ディプロマポリシー(DP))との関係
DP-M1-個人をみつめる力を身につけること。
DP-M2 -他者と関わる力を身につけること。
身につけるべき学士力
A-1:文化・社会と自然に関する知識を理解できる。
D-8:自然や社会的事象について、様々な表現方法を用いて分析し、他者に伝達できる。
L-46:客観的な視点で人間行動を理解し分析できる。
N-53:国内外の社会情勢を理解する広い視野をもつことができる。
授業の内容と計画
第1回 オリエンテーション 〜授業概要、人文地理学とは〜
第2回 国旗から見る世界の文化、社会
(予習:ヨーロッパ、アジア、アフリカ等の国旗のデザインや配色の理由について関心を持って参加する。)
(復習:国旗を通じて世界の諸地域の特色を説明できるようにする。)
第3回 食文化の地域性及び自然・社会環境
(予習:身近にある食品(例えば米、パン、パスタ、ナン等)は、どの国で主食にされてきたものか、食文化について関心をもって参加する。)
(復習:地域的差異よる食文化の違いと自然環境との関わりを説明できるようにする。)
第4回 嗜好品である酒・茶・コーヒーの文化の地域性及び自然・社会環境
(予習:世界の様々な酒・茶・コーヒーの文化について調べておく。)
(復習:嗜好品を通して、世界の諸地域の特色や宗教、歴史について説明できるようにする。)
第5回 伝統的な住居の地域性及び自然・社会環境
(予習:「日本の住居と海外の家との違いとは」「自分が家を造るとしたら考えることは何か」等、住居について関心を持って参加する)
(復習:伝統的住居と自然・社会環境との関わりを説明できるようにする。)
第6回 伝統的衣服の地域性及び自然・社会環境
(予習:世界の特徴的な伝統衣装について調査しておく。)
(復習:世界の伝統衣装は、自然環境や社会環境と因果関係があることを説明できるようにする。)
第7回 集落形成と自然・社会環境
(予習:中学校の地理で学習した扇状地、沖積平野、洪積台地等の地形について想起しておく。)
(復習:日本の集落立地と自然条件(地形、気候等)や社会条件(交通、産業等)との関係について説明できるようにする。)
第8回 都市の立地と都市機能
(予習:自分が住んでいる都市、自分とかかわりのある都市等について、どのような特徴があるか調査しておく。)
(復習:都市の立地や都市機能、また都市の機能分化等について説明できるようにする。)
第9回 土地利用と人々の生活
(予習:土地利用はその地域の自然環境や歴史的背景を反映していることに関心を持って参加する。)
(復習:土地利用について衛星写真や地形図等を見てその背景を説明できるようにする。)
第10回 土地利用と人々の生活②
(予習:地形図の読図がスムーズにできるようにしておく。)
(復習:土地利用について衛星写真や地形図等を見てその背景を説明できるようにする。)
第11回 地図で見る国際政治
(予習:インターネット、新聞、テレビ等様々なニュース等から、世界の時事問題や紛争地域の実態を把握しておく。)
(復習:国際政治や国際紛争等について、地図からその背景を読み取り説明できるようにする。)
第12回 地理情報ツールの活用
(予習:地理院地図、今昔マップ、グーグルアース、ジオグラフ、デジタル地図帳等について事前に操作しておく。)
(復習:これまでの講義で扱った内容を地理ツールで応用できるようにする。)
第13回 地理情報ツールの活用②
(予習:地理院地図、今昔マップ、グーグルアース、ジオグラフ、デジタル地図帳等について事前に操作しておく。)
(復習:これまでの講義で扱った内容を地理ツールで応用できるようにする。)
第14回 人文地理学課題演習
(予習:これまでの講義の内容を復習しておくこと。)
(復習:講義後のレポートで応用できるようにする。)

※授業の進行状況等によって、変更する場合がある。
事前学習・事後学習
<事前学習>
次回授業で扱うテーマに関する内容に関連して、中学・高校までに学習した「地理」を復習し、必要に応じて関連内容を調べておく。(1時間)
<事後学習>
授業内容を振り返り、ノートにまとめる。レポート課題を課す場合はレポートを作成する。(1時間30分)
アクティブラーニングの実施
講義の内容にあわせ、グループワーク等を効果的に組み合わせて実施する。
ICTの活用
デジタル地図帳、GIS教材(ジオグラフ)等を講義中に適宜活用する。
成績評価方法と基準
<評価基準>
S:到達目標を完全に達成している。
A:到達目標をほぼ完全に達成している。
B:到達目標を十分に達成している。
C:到達目標を達成している。
E・F:到達目標を達成していない。

<評価方法>
基準に達しているか否かは以下の方法で判断する。
授業への取組姿勢(30%)、小テスト(30%)、プレゼンテーション(40%)として総合的に判断する。
試験・課題に対するフィードバック方法
・受講者から提出されたリフレクションシートやレポートにコメントをつけて返却する。
・プレゼンテーションの内容を授業内で解説する。
学生へのメッセージ
社会生活で役立つ地理的教養に関心のある学生、将来教員を志望する学生に受講いただきたい。
人文地理学を身近に感じてもらうためアニメの舞台等を人文地理学的に取り上げる。
オフィスアワー
本授業に関する質問・相談は、授業終了後の時間やCoLS/メールで対応する。
教科書・参考書
『図説地理資料 世界の諸地域NOW 2024』帝国書院、何でも良いので地図帳を持参する、その他適宜資料を配布する。