講義情報
講義名: 子ども美術(K1B)
教員: 佐藤 陽香, 髙橋 文子
単位: 2
学部:
カテゴリ:
開講情報
キャンパス:
開講時期:秋学期
開講学年:
昼夜区分:
曜日・時限:月曜 4時限
科目番号(科目ナンバリング)
XCKB213A
授業のテーマと目標
テーマ
本授業では、幼児の発達と表現活動の関係をふまえた材料や技法についての研究や、作品制作の実習を通して、学生自身が表現の楽しさや喜びを体験し、幼児の造形表現活動に適切な教材の選択や支援ができるようにする。
目標
本授業は、幼児の造形表現活動を指導支援する上で必要な知識や技能、心構えを習得することを目的とする。具体的には,①幼児の造形表現活動で使用される主な材料や用具②幼児の造形表現活動のプロセス③題材設定や環境設定のあり方や準備の要点など指導上の課題について検討して、適切な判断を行えるようにする。また、「身に付けるべき学士力」の習得を目標とする。
卒業・学位授与方針(ディプロマポリシー(DP))との関係
DP‐CP1  専門的知識と技能を身につけること。
DP‐CP3 資格に適う力を身につけること。
DP‐C3 専門的知識・技能を利活用できる就業力を身につけること。
DP‐C4 人間性や心の豊かさを培うスキルを身につけること。

身につけるべき学士力
A-2:意見や立場の違いを理解し、受け入れることができる。
C-6:獲得した知識・技能を総合的に活用し、課題に適用し、解決できる。
D-9:情報や知識を多角的・論理的に分析し、表現できる。
J-32:場面に必要な表現ができる。
J-37:実践に基づいた正確な記録を作成し、記述できる。
K-42:場面での環境を把握し、場面に求められる環境を作り出せる。
授業の内容と計画
第1回(髙橋文、佐藤)
オリエンテーション (授業計画及び新聞紙の造形遊び)
第2回(髙橋文)
記録を可視化、デザインする (ポートフォリオ)
第3回(佐藤)
描画材から広がる行為と造形 (クレヨン,パス)
第4回(髙橋文)
技法の活用① 遊びをつくる(牛乳パックから)
第5回(髙橋文)
色彩の世界(93色紙のコラージュ)
第6回(佐藤)
描画材から広がる行為と造形(水彩絵の具)
第7回(髙橋文)
世界の児童画鑑賞,版画の世界 (スチレン版画、紙版画)
第8回(髙橋文)
技法の活用②(窓にペイント)
第9回(髙橋文)
イメージを表す① 過去・現在・未来(多色色鉛筆と透明水彩)
第10回(佐藤)
技法の探求(フェルトボール)
第11回(髙橋文)
粘土から広がる行為と造形;粘土の特性を知る
第12回(髙橋文)
イメージを表す② (プラバンなど)
第13回(佐藤)
技法の活用③ 木工作の魅力(キューブ木材から)
第14回(髙橋文)
総括 子どもの造形環境をつくりだす一員としてできること


定期試験:実施しない。ポートフォリオの課題に替えます


※授業の進行によっては、変更する場合がありうる。

事前学習・事後学習
第1回授業では学期を通しての授業計画を提示する。第1回~13回の授業の習得内容や省察等を、構成を工夫してポートフォリオにまとめる。これらの課題に継続して取り組むことで、学びを可視化する構成力や表現力の向上を図る。

単位授与相当時間は2単位あたり90時間の学修が想定されています。(大学設置基準第21条)そのために、日頃から身の回りの造形活動を注視し、継続した問題意識、疑問点をもって講義・演習に臨むこと。(事前学習の目安の時間は2時間程)また、講義・演習の中で学んだ内容については、事後学習であるポートフォリオの作成を通して、学習内容を整理し、自分の考察、分析、意見を盛り込んで、デザイン的に美しく編集すること。(事後学習の目安時間は2時間30分程)

アクティブラーニングの実施
・材料の独自性を生かして授業でグループ・ワークを実施し、その成果を共有する。
・最終回は、子どもの美術、造形活動について、各人の意見を表出する時間を設定する。
ICTの活用
・具体的作品例、資料などの提示や共有は、コンピュータやプロジェクターなどを用いて行う。
・授業において課題に関するリサーチのために、インターネットなどを活用して情報を収集したり、選択したりする。



実務経験を生かした授業の実施
実務経験:小学校教諭(図工主任)、中学校美術科教諭、足立区青少年課、生涯学習センターと連携したアートワークショップ実践
実務経験を生かした授業の実施:造形美術活動の指導経験を生かして、子どもの描画の発達段階やそれらの背景にある造形美術に対する社会の考え方、文化的視点を事例を通して検討する。どのような材料、用具をどのように提供することが幼児、児童、生徒の造形的な資質や能力を培うのかその感性に働きかける場づくりを共有する。

SDGsに係る科目
目標:4「質の高い教育をみんなに」
ターゲット:4.1「2030年までに、すべての子どもが男女の区別なく、適切かつ効果的な学習成果をもたらす、無償かつ公正で質の高い初等教育及び中等教育を修了できるようにする。」
内容:この講義・演習では社会状況や幼児・児童を取り巻く環境の多様化を確認し、保育、教育職に求められている使命感、「造形」「美術」に関する高度の専門的知識と優れた技能の修得を目指す。

成績評価方法と基準
成績評価基準〉
S:到達目標を完全に達成している。 
A:到達目標をほぼ完全に達成している。
B:到達目標を十分に達成している。
C:到達目標を達成している。
E・F:到達目標を達成していない。 
〈成績評価方法〉
授業後に構成を工夫したポートフォリオを記すことで、授業で行った内容を整理し、表現する課題を設定します。課題未提出の場合、単位修得は不可となります。演習科目ですので、全出席を原則とします。遅刻については、20 分以上の遅刻は原則として欠席扱いとなります。授業態度(出欠、遅刻、参加態度、出席シートの記述)など30点、ポートフォリオ、創作物など 70点とし、総合的に判断して評価します。作品及びレポートは、ルーブリックを用いた評価を行います。 
試験・課題に対するフィードバック方法
提出される課題に対しては、授業内もしくはコルズを用いてフィードバックを行う。 
学生へのメッセージ
主体的に取り組み、疑問を感じたことは、早急に解決していくような授業全体の流れを作りたいと考えています。限られた時間でより多くの学びが得られるよう積極的に参加することを望みます。20分以上の遅刻は欠席扱いとします。ポートフォリオは、構成やタイトルを工夫して、伝える情報の質を高めていきましょう。
オフィスアワー
水曜日12:30~13:00 
遠隔の場合はコルズのオフィスアワーを使用する。
教科書・参考書
参考書:幼児造形の基礎 樋口一成編著 萌文書林
参考書:授業内で紹介する。