講義情報
講義名: 心理学的支援法(心理)
教員: 大村 美菜子, 藤後 悦子
単位: 2
学部:
カテゴリ:
開講情報
キャンパス:
開講時期:春学期
開講学年:
昼夜区分:
曜日・時限:月曜 3時限
科目番号(科目ナンバリング)
XBIC111A
授業のテーマと目標
テーマ
本授業では、心理学的支援法の基礎を学ぶことを目的とする。心理学的支援法は、心理療法やカウンセリングといった主に面接室で個人を対象とするものから、地域支援や訪問支援といったコミュニティでの活動まで含まれる。本授業の前半では、心理療法やカウンセリングの考え方、コミュニケーション法、および、進め方について学ぶ。後半では、地域支援や訪問支援の実際を紹介しながら、具体的にどのような分野で、どのような心理支援が行われているのか、その特徴を学習する。最後に、ストレスチェックやストレスマネージメントなどを取り入れ、日常生活で有効な心理支援を体感する。
目標
1. 代表的な心理療法並びにカウンセリングの歴史、概念、意義、適応及び限界について理解する。2. 心理支援を要する者の特性や状況に応じた適切な支援方法の選択・調整について理解する。3. 心理支援を要する者等のプライバシーへの配慮について理解する。4. 訪問による支援や地域支援の意義について理解する。5.心理に関する支援を要する者の関係者に対する支援や心の健康教育について理解する。6.良好な人間関係を築くためのコミュニケーションの方法を身につける。
卒業・学位授与方針(ディプロマポリシー(DP))との関係
DP-CP1-専門的知識と技能を身につけること。
DP-CP4-社会に貢献する力を身につけること。
DP-P2-心理学に関する専門的知識と技能を身につけること。
DP-P3-心理職としての専門的知識と技能を身につけること。

身につけるべき学士力
A-2:意見や立場の違いを理解し、受け入れることができる。
E-12:相手の意見を丁寧に聞くことができる。
H-24:心理学的な枠組みで人間の心の働きを理解できる。
I-26:他者の立場に立ち、共感的に理解し関わることができる。
I-30:自らの感情や心の状態を理解し、調整することができる。
授業の内容と計画
第1回:大村
オリエンテーション:心理支援の目的
第2回:大村
代表的な心理療法・カウンセリングの歴史
第3回:大村
代表的な心理療法・カウンセリングの概念・意義
第4回:大村
心理療法・カウンセリングの適用と限界
第5回:大村
心理支援に必要なコミュニケーション
第6回:大村
心理支援に必要な態度・あり方
第7回:大村
心理支援の進め方:心理療法・カウンセリングにおける初回面接
第8回:大村
心理支援の進め方:心理療法・カウンセリングにおける継続面接
第9回:大村
心理支援におけるプライバシーへの配慮
第10回藤後
訪問による支援や地域支援の意義:子育て支援、保育、学校カウンセリング
第11回藤後
心理に関する支援を要する関係者に対する支援:支援者への支援
第12回藤後
心の健康教育:支援者としての自己理解
第13回藤後
コミュニティアプローチ:危機介入
第14回藤後
まとめ

定期試験:実施しない

※授業の進行によっては、変更する場合がありうる。
事前学習・事後学習
授業以外に以下の事前・事後学習が必要である。
事前学習:次回授業で扱う範囲について参考書等をあらかじめ読み、必要に応じて関連事項について調べておく。(2 時間)
事後学習:授業内容を振り返り、ノートにまとめる。レポート課題を課す場合はレポートを作成する。(2 時間 30 分)

その他、参考書等を読み込んでノートに要約する等の工夫をして整理をし、講義に臨むこと。講義で配布された資料を読み込み、要点やキーワードをまとめること。
アクティブラーニングの実施
授業中に学生自身が考える時間を設ける。グループワークなども適宜実施する。
ICTの活用
コンピュータを活用して、資料などの提示や共有を行う。
実務経験を生かした授業の実施
実務経験:カウンセラー
実務経験を生かした授業の実施授業全般にわたり、さまざまな領域の現場でカウンセラーとして働いた経験を基に、支援の実際について説明する。11回~13回までの藤後の担当部分では、スクールカウンセラー、保育カウンセラー、スポーツ現場での心理サポートなど実務経験を踏まえた内容をお伝えする。
SDGsに係る科目
目標4.すべての人々への、包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する
ターゲット4.a すべての人々に安全で非暴力的、包摂的、効果的な学習環境を提供できるようにする。
成績評価方法と基準
<評価基準>
S:到達目標を完全に達成している。
A:到達目標をほぼ完全に達成している。
B:到達目標を十分に達成している。
C:到達目標を達成している。
E・F:到達目標を達成していない。

<評価方法>
大村:70点(授業への参加度、小テスト、最終テスト)、藤後:30点(授業への参加度、毎回の課題、最終レポート)
レポートに関してはルーブリック評価を行う。
最終レポート提出は、単位修得の必要な条件となります。
試験・課題に対するフィードバック方法
各担当者より課題に関しては授業内で、試験に関してはコルズにて総括を行う。
学生へのメッセージ
授業を通して代表的な心理療法並びにカウンセリングの歴史や理論および技法などについて理解してもらいたいと思っています。毎回の授業をしっかり復習し、面接の基本となる良好なコミュニケーション能力を身につけられるよう頑張りましょう。なお、遅刻(授業開始20分まで)は2回で欠席1回として取り扱います。
オフィスアワー
初回授業で説明します。
教科書・参考書
教科書:社会的子育ての実現 ー人とつながり社会をつなぐ、保育カウンセリングと保育ソーシャルワーク   藤後悦子監著 (2022)ナカニシヤ出版 教科書の購入方法については、初回授業で説明します。
参考書:特になし