講義情報
講義名: 教育・学校心理学B①(心理奇数+モチベ)
教員: 藤後 悦子
単位: 2
学部:
カテゴリ:
開講情報
キャンパス:
開講時期:春学期
開講学年:
昼夜区分:
曜日・時限:月曜 2時限
科目番号(科目ナンバリング)
XBJC209A
授業のテーマと目標
テーマ
本授業では、「不登校」「いじめ」「部活動」「学ぶ空間」など教育現場で起こる問題やトピックを取り上げる。教育現場で発生する問題とは、子ども、先生、家庭など個人のみに起因するのではなく、子ども、生徒、家庭などの相互作用、時代背景などの文脈からとらえる必要がある。教育の場で、子ども達の成長や発達を促すような、支援方法を検討していきたい。そのためには、対個人だけではなく、学校組織も支援できるよう、問題をアセスメントして、多角的な支援を検討する。教育の場の課題を柔軟にとらえていくために、ディベート形式、カンファレンス形式を用いて皆で議論していく。
目標
①学校現場で起こる問題をグループワークやディベートを通して、総合的・多面的に把握する。②支援に必要な基本的な概念(予防、コンサルテーション、危機介入など)を理解する。③事例を通して、実際にカンファレンスを行い、問題のアセスメントおよび支援方法を学習する。
卒業・学位授与方針(ディプロマポリシー(DP))との関係

DP-CP1 専門的知識と技術を身につけること。

DP-CP3 資格に適う力を身につけること。

DP-P1 教育的知識・技術を身につけること。

DP-P2 心理学に関する専門的知識と技術を身につけること。

身につけるべき学士力
A-1:文化・社会と自然に関する知識を理解できる。
F-1:文化・社会と自然に関する知識を理解できる。
C-2:意見や立場の違いを理解し、受け入れることができる。
M-15:他者に目標や方向性を示し、その実現のために行動できる。
N-6:獲得した知識・技能を総合的に活用し、課題に適用し、解決できる。
授業の内容と計画
第1回
教育現場において生じる問題及びその背景(教育の制度と法律)
第2回
教育現場において生じる問題及びその背景 (学校における問題の理解と対応:ワールドカフェによる情報共有)
第3回
教育現場における社会的課題及び必要な支援 (学習と教育:モチベーションを高める学習環境とは)
第4回
教育現場における社会的課題及び必要な支援 
校外活動:課外活動としてのスポーツによる支援
足立区の障害をもつ子どもたちとの交流(4月29日予定)
第5回
教育現場において生じる問題及びその背景②(ディベート:学級経営)
第6回
教育現場における社会的課題及び必要な支援 (一次予防)
第7回
教育現場における社会的課題及び必要な支援 (二次予防、三次予防)
第8回
教育現場において生じる問題及びその背景①:(不登校・引きこもり)
第9回
教育現場において生じる問題及びその背景② :(不登校経験者の保護者による講話)
第10回
教育現場において生じる問題及びその背景③(いじめの理解)
第11回
教育現場において生じる問題及びその背景④(心理劇によりいじめの構造を体験的に理解する)
第12回
教育現場における心理的課題及び必要な支援① (思春期への森田療法の活用)
第13回
教育現場における心理的課題及び必要な支援②(いじめ&不登校事例のカンファレンス)
第14回
教育現場における心理的課題及び必要な支援③(地域社会との連携)及び総括

定期試験:実施しない

授業の進度、ゲストスピーカーの予定によって順番や内容を一部変更する場合があります。
※授業の進行によっては、変更する場合がありえます。
※第4回の校外学習は、4月29日を予定しております(調整中)。詳細および正式な日時は初回授業にてお知らせします。


事前学習・事後学習
・授業内容に関連した課題を随時出します。
事前課題(2時間):教科書の予習および推薦図書を用いた予習
(→積極的に図書館の利用を行ってください)
事後課題(2時間半):毎回課題が出ますので、しっかりと取り組んでください。
・授業にアクティブラーニングを多く取り入れています。全員が個別の予習・復習を行った上で、授業内に行うワーク等に取り組んでください。
アクティブラーニングの実施
・アクティブラーニングとして、ディベートやグループ発表を取り入れる。
・2人一組や小集団のロールプレーなども予定しているので、積極的な参加を求める。
・授業内では、随時お互いの発表をお互い感想を言い合い、検討していく。
ICTの活用
・コンピュータやインターネットなどを活用して、情報を収集し、発表資料を作成する。
・授業内で出席管理、資料配布などコルズを使用して実施する。
・授業は必携 PC を使用し、データ処理作業やネット検索などを行う。
・授業中の発表においては、学生がコンピューターやプレゼンテーションソフトなどを活用して、わかりやすく説明したり効果的に表現できるように指導する。
実務経験を生かした授業の実施
実務経験:スクールカウンセラー、保育カウンセラー、就学前支援検討委員、区民評価委員/資格:保育士、公認心理師・臨床心理士・臨床発達心理士
実務経験を生かした授業の実施第 7 回目~第14回目の授業において、スクールカウンセラーや子育て相談の経験、学校運営協議会(コミュニティスクール)会長の経験から、子どもが学校で直面する課題や保護者の葛藤などを実例に準じたものを示し、葛藤プロセスを学び、対応事例を検討する。
SDGsに係る科目
目標:4「質の高い教育をみんなに」
ターゲット:4.1「2030年までに、全ての子供が男女の区別なく、適切かつ効果的な学習成果をもたらす、無償かつ公正で質の高い初等教育及び中等教育を修了できるようにする。」
内容:本講義では、学校教育の中で発生する不登校やいじめの問題を取り上げ、予防的な介入を行うことで、質の高い教育を実践できる人材を育成する。
成績評価方法と基準
・課題は14回の授業のうち、課題を授業後に毎回設定します。課題を提出しないと出席にはならない。
・後日遅れて課題を提出した場合は、受理をして減点での対応はするが、欠席扱いは変わりない。
・最終レポートは未提出の場合、単位履修不可となる。
・演習科目なので、原則全出席を原則とする。
・2回遅刻で1回欠席とカウントとする。
・授業への参加態度や授業内課題・事前事後課題(60%)、レポート課題(40%)を予定している。
・成績の評価基準の割合は、平準化を原則としますので、S評価・A評価約30%、B評価40%、C評価以下30%を目安とする。

尚、成績評価基準は以下の通りとする。
S 到達目標を完全に達成している。
A 到達目標をほぼ完全に達成している。
B 到達目標を十分に達成している。
C 到達目標を達成している。
E 到達目標を達成していない。
試験・課題に対するフィードバック方法
課題は、授業内で発表してもらい、その都度コメントする。
事前・事後課題は、学生同士も相互にコメントを記載する。
また最終課題は、課題提出後に総評を行う。
学生へのメッセージ
皆さんは、小学校・中学校・高校と12年間学校の教育を受けてきたと思います。楽しい経験もあったでしょうし、大変だった経験もあったことでしょう。各自の経験を客観的にとらえながら、現代の学校現場が抱える問題や可能性について考えていきましょう。積極的な参加を求めたいと思います。
オフィスアワー
月曜日:4限
教科書・参考書
教科書:

藤後悦子・大橋恵・井梅由美子(2020).部活動指導員ガイドブック[基礎編] ミネルヴァ書房

参考書:石隈 利紀/田村 節子(2018)石隈・田村式援助シートによるチーム援助入門―学校心理学・実践編 (新版)図書文化