講義情報
講義名: T7-哲学
教員: 渡邊 智寛
単位: 2
学部:
カテゴリ:
開講情報
キャンパス:
開講時期:秋学期
開講学年:
昼夜区分:
曜日・時限:曜 0時限
科目番号(科目ナンバリング)
YAA1101A
授業のテーマと目標
テーマ:
哲学の重要な一領域として倫理学があります。高度かつ複雑に発展した現代社会において生じる「倫理」的問題を「論理」的に検討します。テキストに従い、主に生命倫理・医療倫理学的諸問題にフォーカスします。

目標:
本講義の到達目標は、具体的な倫理的諸問題の検討を通じ、以下の能力を修得することです。
・生命に関わる倫理的問題について、正確な知識を理解する。
・そうした問題を主体的に考察する力を身につける。
・実際の問題がどのような構造にあるか、正確に分析できるようになる。
(次項「身につけるべき学士力」の修得が必要となります)
身につけるべき学士力
A-1:文化・社会と自然に関する知識を理解できる。
A-2:意見や立場の違いを理解し、受け入れることができる。
C-5:問題を発見し、必要な情報を収集・分析・整理し、解決できる。
C-7:情報を構造化し、分析・評価・統合し、倫理的に活用できる。
D-9:情報や知識を多角的・論理的に分析し、表現できる。
授業の内容と計画
はじめに
   哲学ディベート
   論理と倫理
序 章 道徳――あなたはなぜ正直なのか
   哲学ディベートの目的
   道徳の根拠
第Ⅰ章 文化――食べるとはどのようなことか
   動物不平等論
   文化相対主義と普遍道徳主義
第Ⅱ章 人命――いかにして産むべきか
   出自を知る権利とプライバシー保護
   ベビー・ビジネスと人権
第Ⅲ章 人権――どのように罰するべきか
   応報主義と人道主義
   正当防衛と予防主義
第Ⅳ章 自由――何をしても許されるのか
   性犯罪更生プログラムと行動療法
   売春:自己決定とパターナリズム
第Ⅴ章 尊厳――いかにして死ぬべきか
   生命の質と尊厳
   最善の選択の意味と可能性

※ 中間・単位修得試験レポートについて、いずれも試験範囲は同じです。
 「成績評価方法と基準」の欄を確認してください。
事前学習・事後学習
事前学習:
「学習の手引き」を熟読しておいてください。分からないことなどがあれば速やかに担当教員に問い合わせてください。

事後学習:
「学習の手引き」の理解度テストを実施してください。分からないことなどがあれば速やかに担当教員に問い合わせてください。
成績評価方法と基準
〈評価基準〉
 S:到達目標を完全に達成している。
 A:到達目標をほぼ完全に達成している。
 B:到達目標を十分に達成している
 C:到達目標を達成している
 E:到達目標を達成していない。

〈評価方法〉
【中間試験レポート(100点)】
教科書「はじめに」および「序章」を熟読したうえで、教科書第Ⅰ~Ⅴ章から任意の一章を選択し、その要点をわかりやすくまとめる。
【単位習得試験レポート(100点)】
中間試験で要約した章について、そこで扱われている問題を「自ら分析・調査」したうえで、「自分の見解・主張」を説得的・効果的に述べる。

上記2つの総合点で成績評価(合計120点以上が合格)。ただし、中間試験結果が60点未満の場合は単位修得試験に進むことができない。
試験・課題に対するフィードバック方法
提出されたすべてのレポートに対しCoLS経由で講評を送ります。
学生へのメッセージ
履修要件科目はありません。

哲学は、大きく「存在論(認識論)」「倫理学」「美学」の3つに分けられるとされます。あるいは、「自然哲学」「倫理学」「論理学」の3つを挙げているテキストなどもあるでしょう。いずれにしても、倫理学は哲学のなかでもとりわけ大きな領域を占める知的活動です。
本講義では、難解かつ抽象的な形而上学的議論を避け、なるべく身近な、しかしながら重要な問題を扱っています。
テキストを読んで理解するだけではなく、自ら思考し、その裏付け・確認のために調査し、未知の事柄を学び直し、そうして得られた知見に基づいて再考する…という能動的な学習姿勢が必須となります。ネットなどを用いて、自ら積極的に情報を収集し分析する作業も必要となるでしょう。
単位習得だけを目的とするにとどまらず、高い知的好奇心と学習意欲にあふれた積極的な姿勢での参加を期待しています。
オフィスアワー
質問や要望はメールで受け付けます。
watanabe.tomohiro@tokyomirai.jp

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